伊豆の暮らし(その3-3)最近見かけなくなった動物たち

日々の生活の中ではなかなか気がつきにくいものですが、この伊豆半島の地域に暮らす生き物たちに、いま確かな変化が起きているようです。それは単に「最近見かけなくなった」というレベルの話にとどまりません。地球規模の気候変動にともなう自然環境のシフトや、それに連動した生態系の変化が、私たちの足元でも静かに、しかし確実に進んでいることを実感させられます。今回はそのような視点から、この地域で見られる(あるいはみられなくなってしまった動植物たちの姿についてお話ししましょう。

どこに行ったのか、アナグマ、リス、猿軍団たち

写真でご覧いただけますが、2019年1月のある朝のこと、自宅の庭にしっぽの大きな狸のような動物が元気よく入ってきました。「おや?」と思ってよく観察してみると、それは<二ホンアナグマ>でした。それから何年かの月日が流れた、ある朝のことでした。庭にあの〈二ホンアナグマ>が再びその姿を現したのです。しかしかっての元気よさはなく、今度はヨタヨタと歩いて入ってから庭を通り抜け出ていきました。このとき目撃した姿が最後になってしまいました。同じようなことが台湾リスにも起こっています。あれほどたくさんいた台湾リスが、最近ではほとんど見かけなくなりました。動物たちの住む環境が変わってきたのでしょうか。

寂しくなった庭。姿を消した小鳥たち

動物たちだけでなく、かっては毎日のように庭を賑わせていた小鳥たちにも、寂しい変化が起きています。以前の我が家の庭には、それは多くの種類の小鳥たちが夜明けから夕方まで、飛び交っていました。小鳥図鑑で確認できただけでも、メジロ、ソウシチョウ、イカル、ヤマガラ、シジュウカラ、イソヒヨドリ、コサメビタキ、ヨシキリ、コジュケイ、コゲラなど、実に多くの種類の顔ぶれでした。

なかでもヤマガラとシジュウカラは人懐っこく、朝早くになると「お腹がすいたよ」と言わんばかりに、窓ガラスをくちばしでコツコツ突いてエサをせがんだものです。あの愛らしい朝のルーティンは、日々の暮らしの癒しでした。

しかし、最近は、あれほど頻繁に訪れていた小鳥たちの大部分が、ぱったりと庭に来なくなってしまっていたのです。一体彼らの身に何が起こっているのでしょうか。次回は、私たちが気付いていないところで静かに、しかし確実に進んでいる気候変動がもたらす生態系への影響について、一緒に考えてみませんか。

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